サラ金トラブル防止のために知っておくべき、債権譲渡のイロハ!
お金に関するサービスであるところのサラ金ですが、そのサービス内容だけに、できればトラブルは避けたいと考えている方も多いことでしょう。お金に関するトラブルはえてしてこじれやすく、ささいなきっかけから長期的なトラブルへともつれ込み、問題となっている金銭も高額なものに膨れ上がることがよくあります。
だからこそ、サラ金の利用には慎重になる方もたくさんいらっしゃいます。上手く使えば便利なサービスですが、対応を間違えるとトラブルに巻き込まれる可能性があるサービスです。
サラ金というサービスを上手く使いこなすために知っておくべき知識として、債権譲渡についてのお話をしておきましょう。トラブルを防止するための知識として、是非ご確認ください。
サラ金から借入を利用した方の中には、実際に債権譲渡を経験された方もいらっしゃるかもしれません。簡単に言うと、これは「借金を返す相手が変わること」を指します。
借りたものを返すのは常識です。そうであるならば、借りた相手とは別の相手にお金を返すなどといった不可思議な状況が起こり得るのでしょうか。
実は、そのようなことも起こり得ます。なぜなら、サラ金業者もまた民間業者の一つにすぎませんから、事業の統廃合が起こる可能性があるからです。自分がお金を借りたサラ金業者が、これからもずっと存続するとは限らないわけです。利用した業者が存続する限り、債権者が変わることはまずありませんが、その業者が倒産したり廃業したりするときには、業者が債権を第三者に渡すこともありえるのです。もしその債権を引き受けた業者などがいれば、その相手が新たな債権者となり、利用者はそちらに借金を返していくことになります。
このような事態も現実に起こり得ます。借りたお金を返すのは常識としても、返す相手は変わることがあり得ることを知っておきましょう。
さて、このことをきちんと知っておくことがなぜトラブル防止につながるのかを見ていきましょう。
まず、債権譲渡があり得ることは事実としても、その事実確認は利用者それぞれでもきちんと行わなくてはなりません。ほとんどの場合、債権譲渡が起きたときは旧債権者から債務者に通知されますが、ときには事業の統廃合による混乱によって、きちんと通知がされないことがあります。
そのような実態を悪用して、まったく関係のない第三者が「債権譲渡があったから、今度から○○への債務はこちらに支払ってほしい」という詐欺行為が行なわれることがあるのです。事実確認を怠り、まったく見知らぬ第三者に支払いを行なってしまうと、まんまとお金をだまし取られることになってしまいます。
債権譲渡があったということを第三者から聞かされた場合、事実確認が取れるまで支払いは控えましょう。必ず旧債権者に事実確認を行い、債権譲渡の事実を確認してから新債権者への支払いを開始してください。
また、債務譲渡は確かに行なわれているときでも、新債権者との間でトラブルが起こる可能性もあります。
借金には時効があります。返済も催促も行なわれないままの借金がある一定の期間を過ぎると時効が成立します。このような借金についてはもう返済の義務がなくなるのですが、債権譲渡された新債権者から、このような借金についても催促状が届くことがあるのです。
新債権者は、借金がある人間に対して機械的に通知を送付していることがあるため、すでに無効となった借金に対しても通知がされることがあるのです。このケースでも慎重に対応し、こじれるようなら弁護士の力を借りましょう。
債権譲渡について、以上のようなことを知っておきましょう。